※このページにはお酒に関する内容が含まれます。20歳未満の方の閲覧・購入は禁止されています。
Altitude Brewingの「マウンテンIPA」とは?
ニュージーランドのクイーンズタウンに拠点を置くAltitude Brewingが手がける「マウンテンIPA」シリーズは、その名の通り、雄大な自然を感じさせるような爽快さが魅力です。今回ご紹介する「Altitude Outward Bound NZ IPA」は、特にそのジューシーで豊かなアロマが特徴でありながら、他の「ヘイジーIPA」と比べると、よりドライで、心地よい苦味とのバランスが取れているのがポイントです。この絶妙なバランスが、一度飲んだら忘れられない味わいを生み出しています。
ヘイジーIPA
濁りのある見た目と、フルーティーでジューシーな味わいが特徴のIPA(インディア・ペール・エール)の一種です。
「Altitude Outward Bound NZ IPA」の秘密:ニュージーランド産ホップの魅力
この素晴らしいIPAの個性を際立たせているのは、まさにニュージーランド産のホップたちです。特に、「Nelson」と「Riwaka」という品種が主役級の活躍をしています。さらに、「Motueka」というホップも、仕込みの後半でたっぷりと加えられることで、香りを豊かにし、味わいに深みを与えています。これらのホップが、まるで南十字星のように輝き、トロピカルフルーツや柑橘系の爽やかな香りをビール全体に広げているのです。軽やかで明るい色合いも、見た目から楽しませてくれます。
ホップ
ビールの苦味や香りを付けるために使われる、植物の花の部分です。
IPA(インディア・ペール・エール)
ホップの香りが強く、苦味が特徴的なビールの種類です。
ディップホップ
ビールの仕込み工程で、麦汁が冷える過程でホップを加えることです。これにより、ホップの香りがより引き立ちます。
バランスの取れた味わいを実現する醸造技術
「Altitude Outward Bound NZ IPA」は、単にホップの個性を前面に出すだけでなく、モルトの持つコク、ビールの苦味、そしてホップの風味が絶妙に調和している点が素晴らしいです。このバランスの良さが、飲みやすさにも繋がっています。醸造の各段階、つまり、麦汁を煮沸する際(ケトル)、煮沸後の麦汁を冷却する際(ワールプール)、そして発酵が終わった後(ドライホップ)に、それぞれのホップを効果的に添加することで、ホップの持つポテンシャルを最大限に引き出しています。これにより、複雑でありながらも、誰にでも親しみやすい味わいが生まれているのです。
モルト
ビールを作る際に、麦を発芽させて乾燥させたものです。ビールの風味や色、アルコール分のもとになります。
ワールプール
煮沸後の麦汁を渦巻かせることで、麦汁中の固形物と液体を分離させる工程です。
ドライホップ
発酵が終わったビールにホップを加えることで、ホップの香りをビールに移す工程です。
「Homeward Bound」から受け継がれる伝統と革新
「Altitude Outward Bound NZ IPA」のルーツは、過去にニュージーランド・ビア・アワードで金メダルを獲得した「Homeward Bound」というビールにあります。この「Homeward Bound」もまた、ニュージーランド産ホップをふんだんに使用し、その魅力を最大限に引き出したIPAでした。今回の「Outward Bound」は、その伝統を受け継ぎつつも、さらに進化を遂げた一杯と言えるでしょう。ニュージーランドのユニークなホップの可能性を追求し続けるAltitude Brewingの情熱が、このビールには詰まっています。2025年夏号のIPA特集では、さらに詳しい情報や「Homeward Bound」のレシピも掲載される予定ですので、ぜひチェックしてみてください。
ニュージーランド・ビア・アワード
ニュージーランドで開催される、ビールを評価し表彰するコンテストです。